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突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。 未完結品多し。 ネタバレ満載警報発令中~。
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 転入生のお約束。
 っていうか、前作との世界設定どうなってるんだろう?




 始業式後のHRを終え、早い放課後。
 流石に途中転入程ではないものの、凍夜の周りにはお約束のように人の輪が出来ていた。

「私、沢渡ね。よろしく~」
「俺は山下。明日一緒に学食行こうぜ。うちの人気メニュー教えてやるからさ」

 わいわいがやがやと一通り自己紹介が終わったところで、またもやお約束な質問が掛けられた。
「ところで、凍夜君って前は何処に住んでたの?」
 質問してきた女生徒を始め、周りに集まっている皆の視線が集中する。
 ビームでも出そうな程にキラキラと輝くそれらに射抜かれて、凍夜は苦笑混じりに口を開いた。

「御影町」
「…………」


 ……それ、何処?


 その場に居合わせた皆の脳裏に、同じ疑問が去来した。

「昔は大変だったらしいよね、セベクスキャンダルとかで」
「そ、そうなんだ……」
 場を気まずい沈黙が支配する。
 しんと静まり返ってしまった状況をどうにかしようと、一人の“話し好きの女生徒”という名の勇者が立ち上がった。

「えっと、じゃあ何処の学校? 私立? 共学?」
「エルミン学園。私立で共学だよ」

 またもや聞き覚えの無い単語を出され、女生徒は息を飲んだ。
 彼は、もしや異次元からやって来たんじゃないんだろうか? 意味不明な閃きが脳裏を過ぎる。
 勇者は考えた。必死で考えた。
 こういう場面で出されるお約束の質問でこの異様な雰囲気を修正するために、勇者は全身全霊を掛けて考えた。
 そして――

「凍夜君」
 少々固い声音に呼ばれ、凍夜は首を傾げて勇者を見上げた。

「付き合ってる娘とか、居る?」
「いいや、居ないけど」
(よぉっしっ! ヒットぉ!!)
 勇者は確かな手応えに心の底でガッツポーズを決めていた。

「じゃあさ、じゃあ私なんかどう?」
「あ、ずる~い! あたしも立候補するよぅ」
「でもさでもさぁ、今朝岳羽さんと一緒に登校してたって噂は? 実際どうなのよ~」

 気まずい空気は、あっという間に世間話に修正された。
 ここに、名もない勇者の偉業は成し遂げられたのであった。



 ちなみに、この後彼の過去に触れようとする者は二度と現れなかったという。
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