突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。
未完結品多し。
ネタバレ満載警報発令中~。
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実際、あれはイヤホンなのかヘッドホンなのか。
「凍夜じゃんっ!」
ポートアイランド駅改札口。
マイペースに人の波を流れていた凍夜は、自動改札を抜けたところで威勢の良い声を掛けられ振り向いた。
クラスで見た覚えのある顔が手を振っているのを確認すると、軽く手を振り返し、人が減る階段下まで下りていく。
階段横の自販機前で待っていると、件の男子生徒は元気に走ってやってきた。
「おっはよ、イヤホンマン」
「おはよ。ところでこれ、イヤホンかなぁ」
「ま、いいじゃんそんな細かい事はさ。それより――」
言うが早いか、男子生徒の手がイヤホン(?)へ伸びた。
避ける間もなく奪い取られ、凍夜は不満げな表情を相手に向けた。
まだ名前も聞いていない、分類上クラスメイトに自分のお気に入りを取られれば、誰だって不機嫌になろうというものだ。
新入生なら全員の自己紹介くらいするだろうが、凍夜は二年からの編入生。
昨日の始業式後に傍に寄ってきた面々はともかく、他の人間の名前までは流石に知らない。
そして、目前の男子生徒は後者の分類なのである。
そんな凍夜の内心はお構いなしに、彼は自分の片耳へイヤホンを近づけた。
「さぁて、岳羽さんと一緒に登校してきたっていう不埒者の好みは……と?」
ニヤニヤ笑いを浮かべていた男子生徒の顔が訝しげなそれに歪んだ。
恐る恐る目の前へ下ろしたイヤホンから、微かに曲が漏れ聞こえてくる。
『……っとぽいんと回復するなら、傷薬と宝玉で~……』
妙に耳に残る不可思議な曲が流れてくるイヤホンを見下ろし、彼はポツリと呟いた。
「これ……何の曲だ?」
「サトミタダシ」
男子生徒の手からイヤホンを奪い返しながら、当然だろうとでも言いたげな声音で答えた。
『あなたの街~のおくすりや・さ……』
「じゃ、僕遅刻したくないから先に行くね」
凍夜はさっさとイヤホンを着け直すと、硬直しているクラスメイトを放って早足で歩き去った。
「サトミタダシって……何だ? っつーか、宝玉って何?」
謎の転校生について色々と考えこんでしまった男子生徒は、完膚無きまでに遅刻し、鳥海教諭にこってり絞られたという。
「凍夜じゃんっ!」
ポートアイランド駅改札口。
マイペースに人の波を流れていた凍夜は、自動改札を抜けたところで威勢の良い声を掛けられ振り向いた。
クラスで見た覚えのある顔が手を振っているのを確認すると、軽く手を振り返し、人が減る階段下まで下りていく。
階段横の自販機前で待っていると、件の男子生徒は元気に走ってやってきた。
「おっはよ、イヤホンマン」
「おはよ。ところでこれ、イヤホンかなぁ」
「ま、いいじゃんそんな細かい事はさ。それより――」
言うが早いか、男子生徒の手がイヤホン(?)へ伸びた。
避ける間もなく奪い取られ、凍夜は不満げな表情を相手に向けた。
まだ名前も聞いていない、分類上クラスメイトに自分のお気に入りを取られれば、誰だって不機嫌になろうというものだ。
新入生なら全員の自己紹介くらいするだろうが、凍夜は二年からの編入生。
昨日の始業式後に傍に寄ってきた面々はともかく、他の人間の名前までは流石に知らない。
そして、目前の男子生徒は後者の分類なのである。
そんな凍夜の内心はお構いなしに、彼は自分の片耳へイヤホンを近づけた。
「さぁて、岳羽さんと一緒に登校してきたっていう不埒者の好みは……と?」
ニヤニヤ笑いを浮かべていた男子生徒の顔が訝しげなそれに歪んだ。
恐る恐る目の前へ下ろしたイヤホンから、微かに曲が漏れ聞こえてくる。
『……っとぽいんと回復するなら、傷薬と宝玉で~……』
妙に耳に残る不可思議な曲が流れてくるイヤホンを見下ろし、彼はポツリと呟いた。
「これ……何の曲だ?」
「サトミタダシ」
男子生徒の手からイヤホンを奪い返しながら、当然だろうとでも言いたげな声音で答えた。
『あなたの街~のおくすりや・さ……』
「じゃ、僕遅刻したくないから先に行くね」
凍夜はさっさとイヤホンを着け直すと、硬直しているクラスメイトを放って早足で歩き去った。
「サトミタダシって……何だ? っつーか、宝玉って何?」
謎の転校生について色々と考えこんでしまった男子生徒は、完膚無きまでに遅刻し、鳥海教諭にこってり絞られたという。
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かうんたー
凍夜君
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