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This blog is Written by 佐倉透湖,Template by ねんまく,Photo by JOURNEY WITHIN,Powered by 忍者ブログ.
突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。 未完結品多し。 ネタバレ満載警報発令中~。
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「あ、監視カメラ再生モードにしたままだった」
 理事長談。




 四月初旬、運命の満月が世界を照らす――



 世界の全てが凍り付く、存在しないはずの時間――影時間。
 寮の建物自体を揺るがすような轟音が一階ラウンジに響き渡る。

 素人目にも明らかに重傷と取れる怪我に血の気が失せた顔で、玄関扉を塞ぐように座り込む真田。
 真っ直ぐに正面玄関を見据える美鶴。
 美鶴は意を決した表情で向かいに立つゆかりを見据えると、早口に指示を出した。

「岳羽、君は二階にいる彼を起こして裏から逃がすんだ!」
「え……先輩達は!?」
「ここで何としてでも食い止める」
「何してる! 早く行け、岳羽!」
「わ、分かりましたっ!」
 雰囲気に気圧され、反射的に走り出す。
 向かう先は、二階の端にある転入生の部屋。





「起きて!!」
 体裁を繕うだけの心の余裕も今はない。
 一階から聞こえる物音に追い立てられるように、乱雑にドアを叩く。
 しかし、中からの返事は全く無い。

「ちょっと、こんな状態で寝てるんじゃないでしょうね!? ゴメン、勝手に入るよっ!!」
 言うが早いかドアノブを捻る。
 不用心にも鍵を掛けていなかったらしく、ドアはいとも簡単に道を譲った。
「凍夜君、早く…………あれ?」
 入ってすぐに見渡せるベッドにも机にも、住人の姿は見当たらない。
「え、えぇ?」
 予想外の事態にパニックを起こしたゆかりが凍夜の部屋を家探しする間にも、事態は刻一刻と進展し――
 そして、長い影時間が……明けた。





「あれ……、玄関どうしたの? ダンプでも突っ込んだ?」
 寮前の細い路地をダンプカーが通る訳がないだろう、などと突っ込む気力も今はない。
 見るも無惨に破壊された玄関にへたり込む三人を見下ろして間抜けな問いかけを口にしたのは、主人公であるところの凍夜夢人。
 ゆかりは床にへたり込んだまま、何処か虚ろな目で彼を見上げた。

「凍夜君、今まで何処に……」
「ポロニアンモールだけど?」
 凍夜はポケットに手を突っ込んだまま、平然と言ってのけた。

「夕飯にわかつ行ってさ。食後に珈琲でも飲もうかと思ってポートアイランド駅に引き返して、それからゲーセン寄ってたらイキナリ停電になってさぁ。もう、自動ドアは開かないわモノレールは動かないわで大変だったよ」
 結局、ゲーセンに閉じこめられた凍夜は暗闇の中裏口を探り当て、橋方面経由で歩いて帰ってきたらしい。

「もう足パンパン。参っちゃった」
「そりゃ、ようございましたね……」





 to be continue……
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