突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。
未完結品多し。
ネタバレ満載警報発令中~。
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「ねえ、アリエッタはお料理しないの?」
「アリエッタが、ごはん作る……の?」
フローリアンの何気ない問いかけに、キョトンとした表情を返すアリエッタ。
上様はアリエッタの頭を撫でながら、不機嫌な視線を末弟に向けた。
「この馬鹿、水仕事なんかさせてアリエッタの手が荒れちゃったらどうしてくれるのさ。
そんな事は、そこの飯炊き女がすればいいんだよ」
「めっ……んだとゴラァ!!」
「ああ、返事したね。自分で認めたんならさっさと作ってよね、飯炊き女」
ゴゴゴッと音さえしそうな程に黒いオーラを撒き散らすアニスと、彼女の憤りを涼しい顔で流す上のイオン様。
展開が読めずに二人を交互に見比べるフローリアンの前を横切り二人の間に進み出たのは……下のイオン様。
「イオン。今のアニスへの発言は取り消してください。
僕の導師守護役である彼女への侮辱は、僕への侮辱と受け取りますが、構いませんね」
「イオン様……」
思いがけぬ強い口調に、上様の口元から笑みが消えた。
ちらりとアニスへ視線を投げ、三男へと視線を上げる。
「珍しいね、お前がそんなに突っかかるなんてさ。僕と喧嘩しようっての?」
「貴方が撤回して下さらないなら」
なんだか昼メロ劇場っぽくなってきた執務室を遠巻きに傍観していた次男は、いい加減仕事に戻ろうかな、などと半ば呆れ気味に考えていた。
そもそも教団内にだって料理人は何人も居るのだ。
導師守護役であるアニスがわざわざ作っているのは、自分のイオン様に食べて貰いたいのとフローリアンにしつこくせがまれるからであって、本来彼女の仕事ではない。
「シンクぅ、イオン怒ってるよぅ」
「お前のせいでね」
「ふぇ? 僕のせい? どうしてぇ?」
困り顔で駆け寄ってきたフローリアンを邪険にしつつ出窓から降りたシンクは、服の袖を引かれ、溜息混じりに顔を向けた。
袖を掴みシンクを見上げているのは、いつの間にか傍に来ていたアリエッタ。
「で、アンタは何?」
「シンク、あのね? アリエッタはお料理分からないの」
「だろうね」
短く返しつつ、そっと長兄を盗み見る。
流石の長兄も普段大人しい三男相手には苦戦しているようで、こちらには未だ気付いていないようだった。
「アリエッタ、イオン様にごはん作りたい……です。シンク、お料理できる?」
「……そういうことはアニスに頼みなよね」
「う……ううん。嫌です。アリエッタは他の人がいいの。シンクに教えて欲しい」
その後もアリエッタを諦めさせようと言葉を選びながら、シンクは自分も渦中に巻き込まれていくのをひしひしと感じていた。
アリエッタ自身が長兄に食べて貰いたい一心で料理を作る事実に感動するか、シンクに教えを請うた事実に嫉妬するか。
彼の感性なら、間違いなく後者が先に来るだろうから……。
「アリエッタが、ごはん作る……の?」
フローリアンの何気ない問いかけに、キョトンとした表情を返すアリエッタ。
上様はアリエッタの頭を撫でながら、不機嫌な視線を末弟に向けた。
「この馬鹿、水仕事なんかさせてアリエッタの手が荒れちゃったらどうしてくれるのさ。
そんな事は、そこの飯炊き女がすればいいんだよ」
「めっ……んだとゴラァ!!」
「ああ、返事したね。自分で認めたんならさっさと作ってよね、飯炊き女」
ゴゴゴッと音さえしそうな程に黒いオーラを撒き散らすアニスと、彼女の憤りを涼しい顔で流す上のイオン様。
展開が読めずに二人を交互に見比べるフローリアンの前を横切り二人の間に進み出たのは……下のイオン様。
「イオン。今のアニスへの発言は取り消してください。
僕の導師守護役である彼女への侮辱は、僕への侮辱と受け取りますが、構いませんね」
「イオン様……」
思いがけぬ強い口調に、上様の口元から笑みが消えた。
ちらりとアニスへ視線を投げ、三男へと視線を上げる。
「珍しいね、お前がそんなに突っかかるなんてさ。僕と喧嘩しようっての?」
「貴方が撤回して下さらないなら」
なんだか昼メロ劇場っぽくなってきた執務室を遠巻きに傍観していた次男は、いい加減仕事に戻ろうかな、などと半ば呆れ気味に考えていた。
そもそも教団内にだって料理人は何人も居るのだ。
導師守護役であるアニスがわざわざ作っているのは、自分のイオン様に食べて貰いたいのとフローリアンにしつこくせがまれるからであって、本来彼女の仕事ではない。
「シンクぅ、イオン怒ってるよぅ」
「お前のせいでね」
「ふぇ? 僕のせい? どうしてぇ?」
困り顔で駆け寄ってきたフローリアンを邪険にしつつ出窓から降りたシンクは、服の袖を引かれ、溜息混じりに顔を向けた。
袖を掴みシンクを見上げているのは、いつの間にか傍に来ていたアリエッタ。
「で、アンタは何?」
「シンク、あのね? アリエッタはお料理分からないの」
「だろうね」
短く返しつつ、そっと長兄を盗み見る。
流石の長兄も普段大人しい三男相手には苦戦しているようで、こちらには未だ気付いていないようだった。
「アリエッタ、イオン様にごはん作りたい……です。シンク、お料理できる?」
「……そういうことはアニスに頼みなよね」
「う……ううん。嫌です。アリエッタは他の人がいいの。シンクに教えて欲しい」
その後もアリエッタを諦めさせようと言葉を選びながら、シンクは自分も渦中に巻き込まれていくのをひしひしと感じていた。
アリエッタ自身が長兄に食べて貰いたい一心で料理を作る事実に感動するか、シンクに教えを請うた事実に嫉妬するか。
彼の感性なら、間違いなく後者が先に来るだろうから……。
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