突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。
未完結品多し。
ネタバレ満載警報発令中~。
最新記事
カテゴリー
ブログ内検索
最新トラックバック
アクセス解析
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「返していらっしゃい」
それが彼女の第一声だった。
ヴォイドコミュニティー事務所。
奥のソファーに腰掛ける、青紫色の髪を肩上で真っ直ぐに切り揃えたベビーフェイスの女性。
ひとり優雅にティータイムを満喫していた彼女――ガーベラは、入り口に現れた人影に視線を向けることなく開口一番そう言った。
紫色の忍装束を纏った男は、足音もなく壁際を進みテーブル際の壁にもたれ掛かった。
ガーベラはティーカップを置くと戸口へ一瞥をくれ、壁際の男――〈指揮者〉イオンへと視線を上げた。
「〈指揮者〉。あなた、自分で世話なんか出来ないでしょう」
「ここは、来るもの拒まずじゃあなかったのかぁい?」
しれっと答えるイオンに、ガーベラは思わず溜息を零した。
「あんなにネズミがいるんだから、もういいでしょう?」
「ボクは猫だって好きなのさぁ」
「外猫で我慢なさい」
「いいじゃないかぁ。一匹くらい飼ってくれたってさぁ」
まるで母親のような物言いの言葉にも、どこ吹く風のイオン。
「じゃ、ちゃんとあなたが世話するのね?」
「ゴメンだね」
「あなたね……」
「あのぉ……。猫って、ひょっとしてひょっとすると、オイラのことっすか?」
ふたりの会話の応酬に、戸口から物珍しげに部屋の中を見回していた猫――もとい、猫目の少年が遠慮がちに割り込んだ。
「当たり前でしょう」
「他に何がいるんだぁい?」
さも当然というようなふたりの口ぶりに、一瞬ぽかんと口を開けた少年。
「あんまりっす。オイラ、人間っすよ……」
フォローも何にもない有様にがっくりと肩を落とす少年。
赤毛に緑のバンダナを被り好奇心一杯の猫目を輝かせた、努力と向上心に満ちあふれた猫。もとい少年。
彼の名は、アルマ・クーリッジ。
『悪』という響きの格好良さに酔いしれる、勘違い少年である。
それが彼女の第一声だった。
ヴォイドコミュニティー事務所。
奥のソファーに腰掛ける、青紫色の髪を肩上で真っ直ぐに切り揃えたベビーフェイスの女性。
ひとり優雅にティータイムを満喫していた彼女――ガーベラは、入り口に現れた人影に視線を向けることなく開口一番そう言った。
紫色の忍装束を纏った男は、足音もなく壁際を進みテーブル際の壁にもたれ掛かった。
ガーベラはティーカップを置くと戸口へ一瞥をくれ、壁際の男――〈指揮者〉イオンへと視線を上げた。
「〈指揮者〉。あなた、自分で世話なんか出来ないでしょう」
「ここは、来るもの拒まずじゃあなかったのかぁい?」
しれっと答えるイオンに、ガーベラは思わず溜息を零した。
「あんなにネズミがいるんだから、もういいでしょう?」
「ボクは猫だって好きなのさぁ」
「外猫で我慢なさい」
「いいじゃないかぁ。一匹くらい飼ってくれたってさぁ」
まるで母親のような物言いの言葉にも、どこ吹く風のイオン。
「じゃ、ちゃんとあなたが世話するのね?」
「ゴメンだね」
「あなたね……」
「あのぉ……。猫って、ひょっとしてひょっとすると、オイラのことっすか?」
ふたりの会話の応酬に、戸口から物珍しげに部屋の中を見回していた猫――もとい、猫目の少年が遠慮がちに割り込んだ。
「当たり前でしょう」
「他に何がいるんだぁい?」
さも当然というようなふたりの口ぶりに、一瞬ぽかんと口を開けた少年。
「あんまりっす。オイラ、人間っすよ……」
フォローも何にもない有様にがっくりと肩を落とす少年。
赤毛に緑のバンダナを被り好奇心一杯の猫目を輝かせた、努力と向上心に満ちあふれた猫。もとい少年。
彼の名は、アルマ・クーリッジ。
『悪』という響きの格好良さに酔いしれる、勘違い少年である。
PR
この記事にコメントする
かうんたー
凍夜君
ぺっと。
クリックすると喋りますよ?
<背景画像>
ブルー・クレセンティア様
好物