突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。
未完結品多し。
ネタバレ満載警報発令中~。
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時計回りにクルクルと。
「想像を超える状況に陥ったとはいえ、一週間も寝込むとは。まだまだ鍛え方がなってないな」
「腕吊りながら言われても説得力無いですよ、真田先輩」
「ふっ、それもそうだな」
記念病院からの帰り道。
凍夜は、通院ついでに自分の退院に付き添ってくれた真田と二人、巖戸台の街を歩いていた。
「それにしても、ちょっとお遊びが過ぎちゃったかなぁ……」
ポツリ呟きに、真田は怪訝な表情を凍夜へ向けた。
「どうかしたのか?」
「あ、いえ。独り言です」
素知らぬ顔で返答しながら、凍夜は“一週間の空白の原因”を思い起こしていた。
「ねえ。アレ、何かな?」
青く蒼いベルベッドルームにてお茶をご馳走になっていた凍夜は、格子上部に取り付けられた、時計回りに回転し続けるメーターを指さした。
シンプルな壁掛け時計とも、アンティーク調エレベーターの階層表示板とも取れる円形の計器は、規則正しく延々と、時計回りに回っている。
「あれさ。逆向きに回したらどうなるのかな?」
「生憎と、アレは逆向きには回転しないよう造られております。巻き戻す事は不可能でございますからな」
イゴールの言葉を聞いているのかいないのか、凍夜は計器をじっと見つめて何か考えている風だった。
彼はおもむろに立ち上がると計器の真下へ移動し、ポケットに手を突っ込んだままそれを見上げた。
「エリザベスさん、脚立とかある? そこそこ大きいヤツ」
「お待ち下さいませ」
虚空の青から忽然と現れた脚立を鼻歌交じりに立ち上げ、ワクワクした表情で頂上へ昇る。
「私からの助言はただ一つ。ご自分の行動に、相応の責任を持って頂きますよう」
「はぁ~い」
片目を眇めて見上げるイゴールに生返事を返し、凍夜は計器の針へ手を伸ばした。
金色の針を時計回りに。指で押して加速させて。
クルクルクルクルクルクルクルクル…………。
「まあ、しょうがないよね。やったの僕なんだし」
「そうだな、お前は良くやったよ。お前にあのシャドウを倒せるとは、正直思ってもみなかったしな」
「過ぎた事は過去として、ちゃんと現実を受け入れなくっちゃ」
「影時間に慣れていない者は記憶の混乱や恐慌を起こすのが通例なんだが、お前の適応力と精神力には恐れ入る。この先も期待しているぞ」
「……はい?」
どっぷり自分の世界に入り込んでいた凍夜は、突然肩を叩かれ振り向いた。
隣には、先刻より親しみの籠もった眼差しを向ける真田の姿。
どうやら一目置かれたようだが、何か感心されるような事をしただろうか。
いつの間にやら会話が進行していた事実を知らない凍夜は、肩に置かれた手と真田の顔を交互に見つめ小首を傾げた。
「想像を超える状況に陥ったとはいえ、一週間も寝込むとは。まだまだ鍛え方がなってないな」
「腕吊りながら言われても説得力無いですよ、真田先輩」
「ふっ、それもそうだな」
記念病院からの帰り道。
凍夜は、通院ついでに自分の退院に付き添ってくれた真田と二人、巖戸台の街を歩いていた。
「それにしても、ちょっとお遊びが過ぎちゃったかなぁ……」
ポツリ呟きに、真田は怪訝な表情を凍夜へ向けた。
「どうかしたのか?」
「あ、いえ。独り言です」
素知らぬ顔で返答しながら、凍夜は“一週間の空白の原因”を思い起こしていた。
「ねえ。アレ、何かな?」
青く蒼いベルベッドルームにてお茶をご馳走になっていた凍夜は、格子上部に取り付けられた、時計回りに回転し続けるメーターを指さした。
シンプルな壁掛け時計とも、アンティーク調エレベーターの階層表示板とも取れる円形の計器は、規則正しく延々と、時計回りに回っている。
「あれさ。逆向きに回したらどうなるのかな?」
「生憎と、アレは逆向きには回転しないよう造られております。巻き戻す事は不可能でございますからな」
イゴールの言葉を聞いているのかいないのか、凍夜は計器をじっと見つめて何か考えている風だった。
彼はおもむろに立ち上がると計器の真下へ移動し、ポケットに手を突っ込んだままそれを見上げた。
「エリザベスさん、脚立とかある? そこそこ大きいヤツ」
「お待ち下さいませ」
虚空の青から忽然と現れた脚立を鼻歌交じりに立ち上げ、ワクワクした表情で頂上へ昇る。
「私からの助言はただ一つ。ご自分の行動に、相応の責任を持って頂きますよう」
「はぁ~い」
片目を眇めて見上げるイゴールに生返事を返し、凍夜は計器の針へ手を伸ばした。
金色の針を時計回りに。指で押して加速させて。
クルクルクルクルクルクルクルクル…………。
「まあ、しょうがないよね。やったの僕なんだし」
「そうだな、お前は良くやったよ。お前にあのシャドウを倒せるとは、正直思ってもみなかったしな」
「過ぎた事は過去として、ちゃんと現実を受け入れなくっちゃ」
「影時間に慣れていない者は記憶の混乱や恐慌を起こすのが通例なんだが、お前の適応力と精神力には恐れ入る。この先も期待しているぞ」
「……はい?」
どっぷり自分の世界に入り込んでいた凍夜は、突然肩を叩かれ振り向いた。
隣には、先刻より親しみの籠もった眼差しを向ける真田の姿。
どうやら一目置かれたようだが、何か感心されるような事をしただろうか。
いつの間にやら会話が進行していた事実を知らない凍夜は、肩に置かれた手と真田の顔を交互に見つめ小首を傾げた。
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かうんたー
凍夜君
ぺっと。
クリックすると喋りますよ?
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ブルー・クレセンティア様
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