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This blog is Written by 佐倉透湖,Template by ねんまく,Photo by JOURNEY WITHIN,Powered by 忍者ブログ.
突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。 未完結品多し。 ネタバレ満載警報発令中~。
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 本当に、何処にあるんだろう……。




 そう。
 思い起こせば、彼はここ最近異様にテンションが高かった。

「これからヨロシク頼むぜー。ま、この順平様が居れば勝ったも同然だけどなー」
「うわ、これからこんなの連れて戦うワケ? マジ不安……」



 巖戸台分寮の玄関。
 真田に呼び出され何事かと降りてみれば、そこに現れたのは大荷物を抱えたクラスメイトの姿。
 右隣の席に生息する賑やか師、伊織順平。

 凍夜的には別段嫌いなわけでも、特別好きな部類でもない。
 ゆかりを除けばクラスで一番に声を掛けてきたのが伊織だが、ゆかりのように毛嫌いするほど彼を知っている訳でもない。
 むしろ自分を含めて戦力なんか全く知らない現時点では、居ても居なくても一緒? くらいにしか判断出来ない。

 まあ、そんな事は凍夜にはどうでもいいことだった。
 それよりずっと気になる内容が、先刻の紹介に含まれていたのだ。
 凍夜は、伊織とゆかりのコントが一段落するのを見届けると、伊織の方へ声を掛けた。



「なんだ? お前もオレの才能にシットしちゃってるワケ?」
「どんな才能の話かは知らないけど、僕、あんまり他人を羨む性質じゃないから。それより、もっと大事な話なんだ」

 言葉通りに真剣な瞳を向けられ、伊織は思わず唾を飲み込んだ。
(ナンダ? まさか想像よりずっとアブナイ活動しちゃってるとか?)
 やや逃げ腰の伊織を逃がすまいと距離を詰める凍夜。
 真田とゆかりが遠巻きに見つめる中、凍夜はおもむろに口を開いた。

「コンビニって……何処にあるのさ?」
「……へ?」

 予想の斜め上を行く質問に、思わず裏返った奇妙な声を上げる。
 凍夜はそんな伊織の様子に構わず早口に捲し立てた。

「さっき真田先輩にコンビニで会ったって言ってただろ?」
「ええっと……」
「切実なんだよ。まだ足りない物とか突発的に気付くんだけど、巖戸台駅前商店街は閉まるの早くて翌日の放課後まで買えなくてさ」



 終いに伊織の肩を掴んで揺さぶり始めた凍夜を遠くから眺め、真田とゆかりは呆れ気味の溜息を付いた。
「なんか……やっぱりって感じですね」
「戦渦に巻き込まれないうちに退散するか?」
「……ですね」



「あ、あーっ! ずりーぞゆかりッチ!! 自分だけ逃げようなんて……」
「伊織、勿体ぶらずに早く教えてよ。でないと授業中に何か聞かれてもシカトするからね」
「うっわそれマジ勘弁……て、それよりとにかく落ち着けよ!」

 この後も暫くの間、ラウンジに伊織の叫びが木霊したとかどうとか。
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