突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。
未完結品多し。
ネタバレ満載警報発令中~。
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「あのぉ、ちょっといっすか?」
戸口の木枠にしがみついた格好のまま、アルマはダメ元のつもりでもう一度声を掛けた。
しかし、彼の言葉に振り向くものは誰もいない。
ここで挫けても仕方がないので、そのまま話を続けてみることにする。
「ここって、『悪の秘密基地』じゃないんすか?」
意外なことに、この言葉には反応するふたり組。
「やだぁ、随分と聞こえの悪い……」
「違うよ」
「違うんっすか!?」
さも心外という表情で言いかけたガーベラの言葉は、イオンと、続くアルマの叫び声に掻き消された。
「あのね……」
「ここは、“動物達の動物達による動物達の為の世界”を切り開くための前線基地なのさぁ」
更にガーベラの言葉を遮り、両手を広げ恍惚とした表情で語るイオン。
その瞳には、今まで全く現れなかった“感情”がこれでもかという程に溢れかえっていた。
「そ、そんな。オイラの、オイラの夢と希望がガラガラと音を立てて崩れていくっすよ……」
あまりのショックに両手をついてへたり込んだアルマを見やり、ガーベラは彼の勘違いを訂正するのを止めてしまった。
どうせ使えそうにない人材なのだしフォローするだけ時間の無駄、とばかりに彼の存在を無視してテーブルの上を片付け始める。
「やっぱり外猫で我慢なさいな」
テーブルを拭き、来客用のセッティングをしながらのガーベラの言葉に、イオンはさも残念そうにうーんと唸った。
その時、戸口で真っ白になっているアルマの上に影が掛かった。
「ふむ。入り口を占領されるといささか邪魔ですな」
続いて降ってきた声に顔を上げると、そこには闇の雰囲気を纏った老紳士が立っていた。
「こんにちは、オルトロス様」
「こちらの先客は、残念ながらこの場には馴染んでおられない様子ですな」
ぽかんと口を開けたまま、視線につられて四つんばいから膝立ち姿勢になったアルマの横を通り抜け部屋に入る老紳士。
闇の紳士――オルトロスがソファーに腰掛けたところで、正気に返ったアルマ。
あたふたとイオンの隣に駆けつけるとオルトロスの顔をしげしげと見つめ、にんまりと笑みを浮かべた。
右目に怪しげに光る黄色い義眼。禿げ上がった頭頂部に、整えられた顎髭。
上品でありながら、怪しげな雰囲気を醸し出すこの老紳士こそが悪の幹部に違いない。
アルマは心の中でそう確信付けた。
戸口の木枠にしがみついた格好のまま、アルマはダメ元のつもりでもう一度声を掛けた。
しかし、彼の言葉に振り向くものは誰もいない。
ここで挫けても仕方がないので、そのまま話を続けてみることにする。
「ここって、『悪の秘密基地』じゃないんすか?」
意外なことに、この言葉には反応するふたり組。
「やだぁ、随分と聞こえの悪い……」
「違うよ」
「違うんっすか!?」
さも心外という表情で言いかけたガーベラの言葉は、イオンと、続くアルマの叫び声に掻き消された。
「あのね……」
「ここは、“動物達の動物達による動物達の為の世界”を切り開くための前線基地なのさぁ」
更にガーベラの言葉を遮り、両手を広げ恍惚とした表情で語るイオン。
その瞳には、今まで全く現れなかった“感情”がこれでもかという程に溢れかえっていた。
「そ、そんな。オイラの、オイラの夢と希望がガラガラと音を立てて崩れていくっすよ……」
あまりのショックに両手をついてへたり込んだアルマを見やり、ガーベラは彼の勘違いを訂正するのを止めてしまった。
どうせ使えそうにない人材なのだしフォローするだけ時間の無駄、とばかりに彼の存在を無視してテーブルの上を片付け始める。
「やっぱり外猫で我慢なさいな」
テーブルを拭き、来客用のセッティングをしながらのガーベラの言葉に、イオンはさも残念そうにうーんと唸った。
その時、戸口で真っ白になっているアルマの上に影が掛かった。
「ふむ。入り口を占領されるといささか邪魔ですな」
続いて降ってきた声に顔を上げると、そこには闇の雰囲気を纏った老紳士が立っていた。
「こんにちは、オルトロス様」
「こちらの先客は、残念ながらこの場には馴染んでおられない様子ですな」
ぽかんと口を開けたまま、視線につられて四つんばいから膝立ち姿勢になったアルマの横を通り抜け部屋に入る老紳士。
闇の紳士――オルトロスがソファーに腰掛けたところで、正気に返ったアルマ。
あたふたとイオンの隣に駆けつけるとオルトロスの顔をしげしげと見つめ、にんまりと笑みを浮かべた。
右目に怪しげに光る黄色い義眼。禿げ上がった頭頂部に、整えられた顎髭。
上品でありながら、怪しげな雰囲気を醸し出すこの老紳士こそが悪の幹部に違いない。
アルマは心の中でそう確信付けた。
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