突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。
未完結品多し。
ネタバレ満載警報発令中~。
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「なあ、食材何があんだ?」
「何かの切り身と、白い粉と、葉物の野菜がありますわね。他は……何でしょう?」
調理道具を広げるルークの後ろで道具入れから食材を取り出すナタリア。
ナタリアの要領を得ない返答に、ルークがさも面倒くさげに振り返った。
「あぁ? 何かの切り身じゃワケわかんねーって。肉か?」
「分かりませんわ。開いたお魚では無いようですけれど。肉の塊や、大きな魚の切り身になると、もう何が何やら分かりませんもの」
「……あ゛~~、俺も分かんねぇ」
二人は互いに顔を見合わせ長々と溜息付いた。
「そもそも、どうして俺とナタリアなんだよなぁ?」
「仕方がありませんわ。ジャンケンで負けてしまったのですもの。そもそも、『王族だからと差別しないで下さいませ』とお願いしたのはこちらですし」
言いながらも、ナタリアは疲れ気味の溜息を付いた。
立場上、生まれてこの方厨房になど立った事のないこの二人。
特にナタリアの料理の腕は、自他共に認める程に凄まじかった。
王侯貴族であるが故に口が肥えている分、余計に己の駄目さ加減が身に染みてしまうのである。
「あ~~、まあいいや。とにかく肉でも魚でもどうにかなるような料理にすりゃ良いんだろ?」
「そう……ですわね。そうと決まれば早速レシピを復習しなければ」
二人、真剣な面持ちでレシピ集を眺めやる。
食い入るように見つめる二人は、長い長い時間を掛けてどうにか今日の献立を選び出した。
「とにかくレシピ通りに作れば何とかなるだろ。行くぜ、ナタリア」
「ええ、私頑張りますわ」
レシピを手にグッと拳を握りしめる二人の背には、熱い炎が燃えていた。
暫く後。
食卓にはギリギリ料理と見られない事もない品々が、ちょっぴり貧相に並べられていた。
「あら、昨日のタコ、唐揚げにしたのね」
「へ? ああ、うん」
「こっちのシチュー、マグロが浮いてるぅ。斬新~」
「ほほほっ、少々アレンジしましたのよ」
全く悪気のない様子のティアとアニスに、引きつり気味の笑みを返す料理当番二人組。
(あれ、タコだったのか。足が無くて刻んであったから分かんなかった)
(マグロ、でしたのね。赤い塊でしたから、てっきり何かのお肉かと……)
皆に背を向け、ひそひそ囁き交わす。
レシピとにらめっこしながら必死に調理に取り組んだというのに、そもそもの食材が間違っていたのではどこに重点を置いて落ち込めばいいものやら見当も付かない。
「まあ、ジャガイモの代わりに大根が入っていたり、レタスが浮いていたり、あまつさえミソの香りが立ち上っている事実は……大目に見ましょうかねぇ。さ、ガイ。私が直々によそって差し上げましょう」
「……毒味させる気満々だな、旦那」
お玉で底の方からしっかりとかき混ぜる大佐の横で、ガックリと肩を落とすガイ。
渡された椀を覗き、それでも率先して口を付ける辺り、使用人魂なのか友情の現れなのか。
その後、ガイがどういうリアクションを取ったかは……御想像にお任せします。
「何かの切り身と、白い粉と、葉物の野菜がありますわね。他は……何でしょう?」
調理道具を広げるルークの後ろで道具入れから食材を取り出すナタリア。
ナタリアの要領を得ない返答に、ルークがさも面倒くさげに振り返った。
「あぁ? 何かの切り身じゃワケわかんねーって。肉か?」
「分かりませんわ。開いたお魚では無いようですけれど。肉の塊や、大きな魚の切り身になると、もう何が何やら分かりませんもの」
「……あ゛~~、俺も分かんねぇ」
二人は互いに顔を見合わせ長々と溜息付いた。
「そもそも、どうして俺とナタリアなんだよなぁ?」
「仕方がありませんわ。ジャンケンで負けてしまったのですもの。そもそも、『王族だからと差別しないで下さいませ』とお願いしたのはこちらですし」
言いながらも、ナタリアは疲れ気味の溜息を付いた。
立場上、生まれてこの方厨房になど立った事のないこの二人。
特にナタリアの料理の腕は、自他共に認める程に凄まじかった。
王侯貴族であるが故に口が肥えている分、余計に己の駄目さ加減が身に染みてしまうのである。
「あ~~、まあいいや。とにかく肉でも魚でもどうにかなるような料理にすりゃ良いんだろ?」
「そう……ですわね。そうと決まれば早速レシピを復習しなければ」
二人、真剣な面持ちでレシピ集を眺めやる。
食い入るように見つめる二人は、長い長い時間を掛けてどうにか今日の献立を選び出した。
「とにかくレシピ通りに作れば何とかなるだろ。行くぜ、ナタリア」
「ええ、私頑張りますわ」
レシピを手にグッと拳を握りしめる二人の背には、熱い炎が燃えていた。
暫く後。
食卓にはギリギリ料理と見られない事もない品々が、ちょっぴり貧相に並べられていた。
「あら、昨日のタコ、唐揚げにしたのね」
「へ? ああ、うん」
「こっちのシチュー、マグロが浮いてるぅ。斬新~」
「ほほほっ、少々アレンジしましたのよ」
全く悪気のない様子のティアとアニスに、引きつり気味の笑みを返す料理当番二人組。
(あれ、タコだったのか。足が無くて刻んであったから分かんなかった)
(マグロ、でしたのね。赤い塊でしたから、てっきり何かのお肉かと……)
皆に背を向け、ひそひそ囁き交わす。
レシピとにらめっこしながら必死に調理に取り組んだというのに、そもそもの食材が間違っていたのではどこに重点を置いて落ち込めばいいものやら見当も付かない。
「まあ、ジャガイモの代わりに大根が入っていたり、レタスが浮いていたり、あまつさえミソの香りが立ち上っている事実は……大目に見ましょうかねぇ。さ、ガイ。私が直々によそって差し上げましょう」
「……毒味させる気満々だな、旦那」
お玉で底の方からしっかりとかき混ぜる大佐の横で、ガックリと肩を落とすガイ。
渡された椀を覗き、それでも率先して口を付ける辺り、使用人魂なのか友情の現れなのか。
その後、ガイがどういうリアクションを取ったかは……御想像にお任せします。
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