突発やプレイ日記を書き逃げする雑記帳。
未完結品多し。
ネタバレ満載警報発令中~。
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某月某日、黛ゆきのの日記より再現。
「あぁ~ら、ゴメンナサイねぇ。うちは薬局だから肉まんは扱ってないのよ~」
あれは何処のサトミタダシでの事だったか。
洗脳BGMと名高いサトミタダシのテーマをも掻き消す程のけたたましい声が響き渡った。
「まあ、どのみち今の時期じゃ何処も置いてないでしょうけどねぇ、うひょひょ~~。じゃ、注文は以上でよろしいかぁしら? 懸賞マガジン九十九冊で……」
喋り方はともかく、オバさんの言葉には一理ある。
この話は、ここで終わるはず……だった。
「ホォォォオウゥ、ボクのお腹の小人さんがピィピィ鳴いてるんだよねぇ」
「そうねぇ、じゃあラーメンしらいしでも行く?」
「えー? 私ピーダイの方が良いなぁ」
いつもながら陶酔した表情で意味不明の事を口走る栄吉に、全く見当違いの地区の飲食店を挙げる舞耶さん。キッチリ自己主張するリサ。
「オメェには聞いてねぇんだよギンコ!」
「激氣(けっへい)! パンツ番長のクセにー!」
「んだとゴラァ!!」
一方、周防はそんな周囲の動向などお構いなしにどんどん先を進んでいく。
「周防、これからどうするんだい? 武器もそろそろ新調した方が良いと思うけど」
「……葛葉探偵事務所」
周防はこちらへ振り向きもせずにそれだけ告げた。
「せっかくだから、さゆラーメンが食べたいわねぇ」
「アチョーー!」
「てやんでぇ、バーロォちきしょうめぇ!!」
「舞耶さん、さゆじゃなくて白湯(パイタン)だっていつも言ってるでしょう……」
私は、小さくなっていく周防の背中を見つめながら後ろの騒ぎにひっそりとツッコミ入れた。
「良く来たな、今日は何の用件だ?」
所長椅子に深く腰掛けたトド……もとい轟所長。
主要な交渉は周防に任せ、私は高校時代のクラスメイトだったたまきへと声を掛けた。
「たまき、また九十九冊なんだ。すまないけど宜しく頼むよ」
「任せといて! うちにはコレくらいしか役に立たない平社員も居ることだし」
「酷いよ、たま! 僕をなんだと思ってるのさ!」
「丁稚?」
同じく高校のクラスメイト、里見タダシ。
自分の実家が売り出す商品に苦しめられる男。
「ふむ。流す噂はそれでいいんだな?」
「ああ」
どうやら交渉は上手く進んだらしいが……。
「繰り返すぞ。『薬局屋サトミタダシで肉まんが常時売り出しになったらしい』。コレで良いな?」
「「ちょっと待ちな(待て)」」
周防が頷く直前、私とタダシの声が微妙にハモった。
「周防、皆で苦労して稼いだ金で何を頼んでるんだい!」
「他人の実家に勝手な噂立てないでくれよ!」
しかし、対する周防は何処吹く風。
こちらへ振り返りさえせず、ジッポの蓋をカチリカチリと鳴らすばかり。
「いいじゃない、ゆきの。上手くいけば食事メニューの幅も広がるかもしれないぞぉ? レッツ・ポジティブ・シンキーングッ!」
「もう情人(ちんやん)ったからぁ。言ってくれればいつでもリサ特製肉まん作ってあげるのにぃ」
「システム上、肉まん一個で満腹とか言われたら切ねぇよなぁ……」
最後の栄吉の台詞は表現上不穏当な為カットするとして、何故舞耶さんは乗り気なのか。
「よーく考えてみてね、ゆきの。あの、サトミタダシ特製肉まんともなれば、結構なパラメーターアップが期待できると思わない?」
「不穏当な発言は控えて下さい、舞耶さん。要は、薬局ならではのドーピング効果が期待できるのでは、と……そう言いたいわけですね?」
「そうそう♪ さっすがゆきの、話が早いわぁ」
「で? どうするんだ。この依頼、受けて良いんだな?」
「ああ」
後ろで色々ともめている間に、周防はちゃっかりと自分の我を通していた。
思い切りよく無視され続けたタダシが部屋の隅で三角座りしているのは、ひたすら無視。
まあ、舞耶さんの狙いが当たるなら良しとしようか……。
後日。
「懸賞マガジン九十九冊と反魂香二つ。以上でよろしいかぁしら? うひょひょひょ~」
「あれ? 情人、今日は肉まん買わないの?」
「ああ」
レジカウンターをひょこっと覗き込んだリサの言葉に、短く返す。
「わざわざ操作したんだから、遠慮無く喰えばいいじゃねえか」
周防は払いを済ませた荷物を栄吉に持たせつつ、ポツリと返した。
「もう喰ったからいい。今日は暑いし」
彼はそれだけ告げるとさっさと店を出て行った。
「そうなのよねぇ。こんな暑い日に肉まんの常時販売掲げてても、サッパリ売れやしないのよぉ。どうしてこんな事業拡張思い付いちゃったのかしら。シクー」
オバさんの何気ない呟きが、背中に重くのし掛かった。
後日、今度は『小腹が空いた時の携帯食にお菓子が有効らしい』、『賞味期限が存在しない幻の菓子をサトミタダシで販売しているらしい』という噂を流すか否かで一騒動起こるのだが、それはまた別の話。
口調が微妙におかしいのはスルーでお願いしま……す…………。
舞耶姉とゆきのさん、大好きですよー。
「あぁ~ら、ゴメンナサイねぇ。うちは薬局だから肉まんは扱ってないのよ~」
あれは何処のサトミタダシでの事だったか。
洗脳BGMと名高いサトミタダシのテーマをも掻き消す程のけたたましい声が響き渡った。
「まあ、どのみち今の時期じゃ何処も置いてないでしょうけどねぇ、うひょひょ~~。じゃ、注文は以上でよろしいかぁしら? 懸賞マガジン九十九冊で……」
喋り方はともかく、オバさんの言葉には一理ある。
この話は、ここで終わるはず……だった。
「ホォォォオウゥ、ボクのお腹の小人さんがピィピィ鳴いてるんだよねぇ」
「そうねぇ、じゃあラーメンしらいしでも行く?」
「えー? 私ピーダイの方が良いなぁ」
いつもながら陶酔した表情で意味不明の事を口走る栄吉に、全く見当違いの地区の飲食店を挙げる舞耶さん。キッチリ自己主張するリサ。
「オメェには聞いてねぇんだよギンコ!」
「激氣(けっへい)! パンツ番長のクセにー!」
「んだとゴラァ!!」
一方、周防はそんな周囲の動向などお構いなしにどんどん先を進んでいく。
「周防、これからどうするんだい? 武器もそろそろ新調した方が良いと思うけど」
「……葛葉探偵事務所」
周防はこちらへ振り向きもせずにそれだけ告げた。
「せっかくだから、さゆラーメンが食べたいわねぇ」
「アチョーー!」
「てやんでぇ、バーロォちきしょうめぇ!!」
「舞耶さん、さゆじゃなくて白湯(パイタン)だっていつも言ってるでしょう……」
私は、小さくなっていく周防の背中を見つめながら後ろの騒ぎにひっそりとツッコミ入れた。
「良く来たな、今日は何の用件だ?」
所長椅子に深く腰掛けたトド……もとい轟所長。
主要な交渉は周防に任せ、私は高校時代のクラスメイトだったたまきへと声を掛けた。
「たまき、また九十九冊なんだ。すまないけど宜しく頼むよ」
「任せといて! うちにはコレくらいしか役に立たない平社員も居ることだし」
「酷いよ、たま! 僕をなんだと思ってるのさ!」
「丁稚?」
同じく高校のクラスメイト、里見タダシ。
自分の実家が売り出す商品に苦しめられる男。
「ふむ。流す噂はそれでいいんだな?」
「ああ」
どうやら交渉は上手く進んだらしいが……。
「繰り返すぞ。『薬局屋サトミタダシで肉まんが常時売り出しになったらしい』。コレで良いな?」
「「ちょっと待ちな(待て)」」
周防が頷く直前、私とタダシの声が微妙にハモった。
「周防、皆で苦労して稼いだ金で何を頼んでるんだい!」
「他人の実家に勝手な噂立てないでくれよ!」
しかし、対する周防は何処吹く風。
こちらへ振り返りさえせず、ジッポの蓋をカチリカチリと鳴らすばかり。
「いいじゃない、ゆきの。上手くいけば食事メニューの幅も広がるかもしれないぞぉ? レッツ・ポジティブ・シンキーングッ!」
「もう情人(ちんやん)ったからぁ。言ってくれればいつでもリサ特製肉まん作ってあげるのにぃ」
「システム上、肉まん一個で満腹とか言われたら切ねぇよなぁ……」
最後の栄吉の台詞は表現上不穏当な為カットするとして、何故舞耶さんは乗り気なのか。
「よーく考えてみてね、ゆきの。あの、サトミタダシ特製肉まんともなれば、結構なパラメーターアップが期待できると思わない?」
「不穏当な発言は控えて下さい、舞耶さん。要は、薬局ならではのドーピング効果が期待できるのでは、と……そう言いたいわけですね?」
「そうそう♪ さっすがゆきの、話が早いわぁ」
「で? どうするんだ。この依頼、受けて良いんだな?」
「ああ」
後ろで色々ともめている間に、周防はちゃっかりと自分の我を通していた。
思い切りよく無視され続けたタダシが部屋の隅で三角座りしているのは、ひたすら無視。
まあ、舞耶さんの狙いが当たるなら良しとしようか……。
後日。
「懸賞マガジン九十九冊と反魂香二つ。以上でよろしいかぁしら? うひょひょひょ~」
「あれ? 情人、今日は肉まん買わないの?」
「ああ」
レジカウンターをひょこっと覗き込んだリサの言葉に、短く返す。
「わざわざ操作したんだから、遠慮無く喰えばいいじゃねえか」
周防は払いを済ませた荷物を栄吉に持たせつつ、ポツリと返した。
「もう喰ったからいい。今日は暑いし」
彼はそれだけ告げるとさっさと店を出て行った。
「そうなのよねぇ。こんな暑い日に肉まんの常時販売掲げてても、サッパリ売れやしないのよぉ。どうしてこんな事業拡張思い付いちゃったのかしら。シクー」
オバさんの何気ない呟きが、背中に重くのし掛かった。
後日、今度は『小腹が空いた時の携帯食にお菓子が有効らしい』、『賞味期限が存在しない幻の菓子をサトミタダシで販売しているらしい』という噂を流すか否かで一騒動起こるのだが、それはまた別の話。
口調が微妙におかしいのはスルーでお願いしま……す…………。
舞耶姉とゆきのさん、大好きですよー。
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